人の話を聞くということ

最近、昔と比べて人の話を聞けなくなっているような気がする。
最後まで聞く前に自分の言いたいことを話し始める、あるいは、相手が質問・相談している場合には、その質問・相談内容をあるがままに聞いて理解するのではなく、自分が知っている典型的な質問・相談のパターンに当てはめて理解してしまう、そしてそのため、回答が的を得ないものになってしまう、こういうことが多くなったような気がする。
インドで生活したということの影響もあるかもしれないが(あそこでは、人の話を聞く前に自己主張ができないと存在が認められない)、それ以上に、狭いフィールドで長年経験を積んだ結果、世界を認識するにあたっての柔軟性の欠如、視野狭窄に陥っている可能性もあると思う。
じっくり話を聞くために必要な集中力とエネルギーが年齢を重ねるにつれて減退していることも影響しているかもしれない。


対策としては、
相手の話を最後まで聞くということについて意識的になる。
集中力を養う。
話を最後まで聞いたあとに、相手の話をリフレーズして、きちんと理解しているかどうかを確認する癖をつける。
質問・相談の場合には、相手に、「自分はどう思うか」と聞き返す。それにより、相手の相談内容がより深く理解でき、ひいては自分の回答が的外れになる可能性を減らす。


部下や、自分よりも経験の浅い同僚と話す際には、自分のほうが知識・経験が豊かだという前提で、ことさら相手の話をさえぎってしまいがちなので、特に気をつけよう。