ジャイプール旅行記

ジャイプールJaipurは、2度目のインド国内旅行でした。2004年10月26日〜28日まで、ウダイプルと同じく、週末+祝日の3日間での日程でした。

残念なことに、出発前日に妻が食あたりで熱を出し、一時は旅行を取りやめようかと思いましたが、ムンバイにいても別に心休まらないし、ご飯の準備をするのも大変、むしろ旅行に行ったほうが快適なホテルに泊まれるし、ご飯もレストランで食べられるしで、そちらのほうがリラックスできると考え、予定通り旅行に行くことになりました。

ジャイプールは、ウダイプルと同じくラジャスターン州の都市ですが、規模はジャイプールのほうがはるかに大きく、人口は200万人を超えます。主要な観光名所としては、風の宮殿Hawa Mahal、天文観測所ジャンタル・マンタルJantar Mantar、マハラジャの宮殿シティ・パレス、そしてかつて丘の上に置かれた都であるアンベール城塞Amber Fortがあります。

ウダイプルもジャイプールも砂漠の中の街ですが、ウダイプルには人造湖ピチョーラー湖があったのに対して、ジャイプールには大きな水源が無くまさに砂漠の街であり、空港に到着したときにはなんとなく砂っぽい感じがしました。また、人口が多いということは車の数も多く、空気も結構汚れています。リラックスしにきたつもりが、あてがはずれたかなと思いましたが、気を取り直してホテルに向かいます。

宿泊したのは、ウダイプルに続き今回もオベロイ・グループのRajvilas。砂漠にテントで泊まるという趣向を凝らした、一風変った部屋に宿泊しました。かつてクリントン大統領も泊まったことがあるそうです。



写真を見ると分かるように、天井部分が布張りでテントのようになっています。



こちらは部屋の中の写真です。天井がテントになっているのが良く分かります。



もちろん、本当のテントのように雑魚寝をするわけではなく、ちゃんとしたベッドに寝ます。



お風呂や洗面所ももちろんあります。


ウダイプルの時と同じく、半日を観光にあてて、あとはホテルでノンビリ過ごしました。

ホテルのプールです。



ホテルの中庭にある噴水です。砂漠の中とは思えません。



ディナーの途中で、ラジャスターン伝統の踊りのパフォーマンスがありました。なんと、頭の上に火を乗せて踊ります。


以下、観光を簡単に振り返ります。



風の宮殿です。かつて、宮殿でくらす女性たちが、姿を隠したままで外の世界をのぞき見るために作られたもので、赤砂岩という石でできているそうです。ちなみに、ジャイプールはこのような赤い色の建物が多くあり、ピンク・シティとも呼ばれています。



アンベール城塞です。城塞は丘の上にあり、車または象でに乗って登っていくのですが、上る前に、麓の池を挟んだ対岸から写したものです。池では象が気持ちよさそうに水浴びをしています。



城塞の中です。人を乗せて運んできた象が、水浴びをして一休みしています。僕たちも象に乗って登るつもりでしたが、相当暑かったので、エアコンの効いた車に乗って登りました。



こちらは城塞の中にある宮殿です。ラジャスターン地方特有のラージプート建築と、イスラム様式のムガル建築が融合した建築様式とのことです。天井部分がモスクの形をしているのはイスラムの影響を受けていますが、他方、入り口上部にはヒンドゥーの神ガネーシャが描かれており、偶像崇拝を禁じたイスラム教にはない建築となっているのが分かります。


総括すると、振り返ってみれば、今回の旅もとても思い出に残るものになりました。特に、テントの部屋はぜひ一度泊まってみたかったので、念願かなってとても感激しました。
しかし、Udaivilasと比べて、Rajvilasのサービスのレベルがかなり低かったのが残念でした。レストランのテーブルを事前に予約していったのに到着してみたら予約されてなかったとか、オレンジフレーバーアイスティを頼んだらただのオレンジジュースがサーブされたりとか、部屋で朝食をオーダーしたら、出来立てではなくて冷めたトーストとスクランブルエッグがサーブされたりとか(因みにUdaivilasでは、冷たいものは冷蔵庫、暖かいものは温蔵庫に入れてサーブされました)、ホテルの土産物販売店が夕方6時まで開いていると聞いていたのに行ってみたらもう閉まっていたりとか、なんというか、本当にちょっとしたことなんですが、サービスレベルがインド標準というか、何をするにもネゴシエーションが必要になるインドのカルチャーがそこかしこに匂っているというか、ホスピタリティが感じられないのですね。もちろん、雨季に訪れたUdaivilasとは違って、宿泊客が多かったのでいたしかたない面もあるのかもしれませんが。
お部屋も、リラックスするためにわざわざ離れのテント部屋に泊まったにも関わらず、近くで祭りをやっていたのか、太鼓や笛の音が夜中まで聞こえてうるさくてなかなか眠れませんでした。空港に到着したときにあてがはずれたかな、という予感が的中してしまいました。
ただ、これには後日談があり、かくかくしかじかで、残念だったということをメールに書いてオベロイホテル宛て(たしかVikram Oberoiといって、No.2の人)に送ったところ、なんと、宿泊代も食事代もすべてタダになったのです。これにはびっくり。言ってみるもんです。しかも、サービスレベルが改善したかどうかを知りたいので、次にジャイプールに来ることがあれば、2泊タダで泊まってほしいとまで言ってくれました。さすがインド最高級ホテルグループです。
と、いろいろありましたが、とにかく、体調があまりよくないまま旅行についてきてくれた妻も何事もなく旅行を終えることができ、なによりでした。
次はいよいよゴアです!